はじめに
アクチュアリーという言葉を聞いたことがない方もいらっしゃるかと思いますが、難易度の高い資格で取得しておくと転職や定年後の再就職の際有利だと言われています。
そんなアクチュアリーが定年後に再就職し活躍できる場や、注意しておきたい点についてご紹介します!
アクチュアリーという仕事
そもそも、アクチュアリーの人数はどのくらいいるのかと言うと、2013年現在でたったの1,300人くらいだそうです。
アクチュアリーとして働くには特別な知識やスキルが必要で、人材不足が続いているほか、資格を持つ人に対し求人数も多いことから、仕事に困ることはなさそうです。
アクチュアリーは会社員として働く場合、年金や保険に関する業務を行うほか、独立開業してさまざまな企業のコンサルタント業務を行なったり、監査法人の外部監査を行うなど、自分のスキルや経験に応じて活躍できる場も変わってきます。
また、海外では独立開業するケースが多いですが、わが国でも独立開業される方が増えているようです。
アクチュアリーの将来性
では、アクチュアリーの将来性ってどうなんでしょうか?
ミドルシニア世代のアクチュアリーの方にとって、定年後の再就職を考える際、将来性についても知っておきたいところです。
結論を言うと、アクチュアリーの将来性は明るいと言えます。
日本で認知度が低かったこの仕事も、少しずつではあるものの知られるようになりました。
ちなみに、欧米諸国ではアクチュアリーの社会的地位は非常に高く、なりたい職業の上位にランキングしています。
将来的に保険商品や年金がなくなる可能性はゼロなので、アクチュアリーの資格があり経験を積んでいれば、再就職に困ることはなさそうです。
アクチュアリーの需要
では、わが国でのアクチュアリーの需要はどうなのかと言うと、人数自体が非常に少ないので、求人募集を常に行なっている企業がほとんどです。
アクチュアリーとして働くには日本アクチュアリー会の正会員にならなければなりませんが、それにはかなりの時間が必要なので、優秀なアクチュアリーを確保しようと募集を行う企業は多いです。
そのため、アクチュアリーとして活躍するにはまず、アクチュアリー資格試験で必要な科目に、より多く合格している他損害保険会社や生命保険会社、金融機関などでアクチュアリーに関する業務の経験があると有利になります。
実際に、募集をかけている企業のほとんどが、これらの条件を提示しているようですね。
アクチュアリーの定年後の活躍の場
ミドルシニア世代のアクチュアリーにとって、定年後の再就職できる場は気になるでしょう。
どういった活躍の場があるんでしょうか?
生命保険会社
生命保険とは疾病や死亡などに関わるさまざまなリスクに備え、将来の保障を行うサービスのこと。
何十年もの間加入者は保険料を支払い続け、保険会社は支払った保険料をもとに給付金や保険金の支払いを約束し続けなくてはなりません。
そのため、常に収支のバランスが保たれているか、さまざまな環境の変化にも対応できる経営が望まれています。
そういった状況下で、企業全体の収支の分析はもとより、将来の給付金や保険金の支払いのための準備金、適正な保険料の算定…などを行うのが生命保険会社で仕事をするアクチュアリーなのです。
最近では少子高齢化や金融自由化により、商品やサービスが多様化しているほか、保険会社の健全性が求められるようになったため、商品開発部門や数理以外の分野、リスク管理や経営企画部門などでも求められるようになりました。
損害保険会社
また、アクチュアリーは損害保険会社で活躍する場合も多いです。
損害保険は家庭や企業などに起こるさまざまな事故や災害、傷害などのリスクによって生じた経済的損失を補償するサービスのこと
たとえば、損害保険の種類には傷害保険や火災保険、自動車保険などが挙げられます。
このようなさまざまなリスクに合わせた保険商品を取り扱っているのが損害保険会社で、アクチュアリーはそれぞれのリスクの発生規模や頻度に王子て損傷率を統計的に分析していきます。
さらに、保険料設定や商品開発などに携わることも増えています
最近では保険と金融の融合が進んでおり、保険のリスクを補う金融商品の開発も進んでいます。
こういった数理的で高度な手法を使った商品やサービスの開発やリスク管理を行うため、アクチュアリーの需要は高まるばかりです。
リスクマネジメント業務
アクチュアリーの活躍できる場にリスクマネジメント業務があります。
最近、企業にとってリスクマネジメントの重要性が叫ばれるようになりました。
そのため、企業が業務を行う上での全てのリスクについて、統合的、戦略的、包括的に組織全体からの視点で評価、把握する必要が出てきています。
そのために、アクチュアリーは非常に重要な役割を持つわけですね。
年金業務
また、アクチュアリーは年金業務でも必要とされています。
年金業務を行うアクチュアリーは企業年金制度を構築する際、企業にとってのニーズを元に制度の構築から統計・確率を使った年金の数理を踏まえ掛け金の算出を行なっています。
制度が運用されれば、掛け金や積立金の水準の見直しを定期的に行なっていきます。
さらに、退職給付についての業務においても、アクチュアリーは重要な役割を持ちます。
最近では国際的な会計基準へ対応する必要が出てきており、さらにアクチュアリーへの期待や役割の重要性が高まっているのが現状です。
なお、年金業務を行うアクチュアリーが必要とされる業種は生命保険会社や政令指定法人のほか、信託銀行や監査法人、コンサルティング会社…などがあります。
企業財務にとって企業年金制度は非常に大きく影響するため、運営や見直しは経営上の重要課題の1つです。
特に、企業が再編する際、年金制度の統合が経営上の大きな課題となることがあり、こういった場合に年金業務に携わるアクチュアリーの問題解決能力が試されます。
近年、企業年金制度は重要な課題となっているため、アクチュアリーの存在意義は高まるばかりです。
その他の業務
また、アクチュアリーのその他の業務として数理的な判断力や分析力、保険や年金以外にもさまざまな場面で需要があります。
最近で特に増えているのが外部コンサルタント業務です。
規制緩和により、社会や経済情勢はますます変化し続けていくと考えられ、ミドルシニア世代が定年後にアクチュアリーとして再就職できる場は増えていくことが予想されます。
独立開業
また、アクチュアリーは日本ではまだ少ないものの、海外特に欧米では独立開業して活躍している方も多いです。
ほとんどの場合、日本のアクチュアリーは生命保険会社や損害保険会社、官公庁などで働いていますが、今後独立開業して活躍するアクチュアリーが増えていくことは言うまでもありません。
つまり、アクチュアリーは実力や意欲次第で、定年後にさまざまな場で活躍できるということです。
まとめ
アクチュアリーの将来性や定年後再就職して活躍できる場についてご紹介しました。
アクチュアリーの将来性は高いと考えられるため、ミドルシニア世代のあクチュアリーは定年後の再就職を前向きに考えてよさそうです。
ただ、効率よく再就職活動を行うためには転職エージェントを利用するのがおすすめです。
転職エージェントのサポートを受け、希望の再就職先が見つかること、願っています!