目次
はじめに
介護業界でたった１つの国家資格である介護福祉士の資格を取得し介護の現場でプロとして働く人を介護福祉士と呼びます。
介護福祉士として働くためには資格以外に一定期間が必要となりますが、仕事の幅も広がり条件のいい職場で働きやすいのが特徴です。
そんな介護福祉士への転職は50代の中高年でも可能なんでしょうか？
ここでは50代でも介護福祉士への転職は可能なのか、転職する際に注意すべきことなどについてもまとめてみます。
経験があるなしに関わらず、介護福祉士の仕事へ転職をお考えのシニア世代のみなさんのご参考になればと思います。
50代が介護福祉士へ転職するのは可能？
他の業界と比べ、50代のシニア世代は介護福祉士への転職がしやすいと言われていますが、なぜなのでしょうか？
その理由についてここでは考えてみたいと思います。
人生経験が必要とされる
転職市場において、一般的に中高年より若い人材が採用される確率が高いのは言うまでもありません。
体力的にも肉体的にも余裕がありますし、将来性、従順さや素直さなどを持ち合わせているため、当然と言えば当然です。
もちろん、若さがが重要視される業界や職種であれば、健康に不安が高まるシニア世代より若い人材を採用した方がいいに決まっています。
ですが、人間の生活そのもののケアをする業界や業種では若いということより人生経験や人としてのマナーが重要視される傾向にあります。
高齢者や障がいを持った方、そのご家族と密接に関わる介護業界もそれに当たります。
つまり、若い世代より人生経験を積んだことで気遣いや社会性を持ち合わせている50代のシニア世代の方が若い世代より介護福祉士へ転職しやすいわけですね。
未経験でも歓迎されるから
わが国では少子高齢化が進み介護業界での人材不足が深刻化しています。
そのため、慢性的な人材不足から年齢や経験などに関わらず積極的に求人募集や採用を行っており、転職のチャンスが多い状態です。
上でご説明したとおり、中高年ともなれば経験のない業界への転職は困難になりますが、介護業界はそうではありません。
介護業界であれば、中高年で経験がなくても介護福祉士を含め介護紹介への転職は大歓迎されるのは間違いないでしょう。
50代以上が多く働いているから
実際に、介護施設などで介護福祉士として働く中高年は多く
平均年齢は45歳を越えている状態です。
つまり、介護業界では人生経験が豊富で体力に自身のある中高年が十分戦力となっているということが分かります。
つまり、50代であっても介護福祉士の採用において不利になるとは考えにくいです。
50代のシニア世代が介護福祉士として転職するには
では、実際に50代のシニア世代が介護福祉士として転職する場合、どうすれば効率よく転職することができるんでしょうか？
50代の中高年を採用する側にとって、最も望むことは長期的に働いてくれるかどうか…です。
採用する側が恐れることは採用したはいいものの、「実際に働いてみたら予想以上に仕事がきつい」「思っていたのと全く違う…」などの理由からすぐに退職してしまうことです。
そのため、資格を取得しておくことがシニア世代にとって強みとなるのは間違いなさそうです。
介護業界では比較的取りやすい資格もあるため、いきなり介護福祉士ではなく介護職員初任者研修の資格にチャレンジしてみてはいかがでしょうか？
この資格は国家資格ではなく民間の資格で、通信講座や地方自治体が開催している講座を受講すれば1ヶ月で取得することも可能です。
こういった資格を取得していれば、ケアマネジャーや介護福祉士などさらに上級資格にチャレンジすることもできます。
スキルアップ、キャリアアップに積極的な姿勢を見せれば、転職に有利に働くのは間違いないでしょう。
シニア世代が介護福祉士に転職する際の注意点
では、50代のシニア世代が介護福祉士に転職する際に注意しておきたいことを見てみましょう。
雇用形態を決めておく
介護福祉士として働く場合、正社員としてだけでなく派遣社員、契約社員、パート、アルバイト、紹介予定派遣…など、さまざまな雇用形態があり、希望するものを選ぶことができます。
もちろん、50代ともなればパートやアルバイトなどの雇用形態を選ぶ方が採用されやすいかもしれませんが、定年がなかったり、正社員として採用される求人も数多く存在します。
一般の求人サイトでは見つからない場合もありますが、転職エージェントで非公開求人として募集されている場合もあるので、キャリアアドバイザーに聞いてみるといいでしょう。
夜勤をするかどうか選ぶ
50代が介護福祉士に転職するとなれば、夜勤をするかどうかがカギとなってきます。
転職の際、夜勤ができる方が採用されやすいのは当然ですが、体力的に無理なのに夜勤をすれば体調を壊してしまう可能性もあります。
自分の体力と相談していただき夜勤が無理だと判断したら、日勤のみの求人を選ぶことが大切ですね。
異業種からの転職の場合職務経験で差別化を
介護業界で働いた経験がなかったり、50代だからと言え介護福祉士として転職するのに不利になるとは言えません。
異業種での経験やシニア世代が培ってきた人生経験は介護の現場でも十分に活かせるはずです。
介護の現場では利用者さんの立場に立ちケアすることが重要になるからです。
たとえば、コミュニケーション能力や周りの人たちとの協調性などが重要視されます。
介護業界が未経験という方も自身を持って転職活動を行いましょう！
転職サイトを利用する
転職サイトには50代のシニア世代でも応募可能なものが多いです。
特に介護業界では年齢を問わないものも多いため、キーワードで検索し探してみることをおすすめします。
介護業界では特に人柄ややる気を重視する求人が多いため、未経験や資格がなくても採用可能なものが見受けられます。
いくら悩んでいても仕方がないので、とりあえず行動にうつしていただきたいですね。
人脈を利用する
また、介護業界への転職は意外と人とのつながりで決まることも多いです。
そのため、昔からの友人や仕事関係の知人などに紹介してもらえば、一般に募集されている求人より好条件で転職できる可能性も高いです。
50代が介護福祉士へ転職する際の履歴書作成のポイント
いくら50代が介護福祉士へ転職するのが不可能ではないと言っても、履歴書がいい加減なものだと決まるものも決まりません。
ここでは、履歴書作成の際に気をつけるべきことをお教えします。
パソコンでも可
履歴書を作成する場合、一昔前までは手書きが当たり前でしたが、字がきれいならともかく、汚い場合はパソコンでも構いません。
採用する側からすれば、大量に履歴書が送られてくるため読みやすい字であればパソコンでも手書きでも関係ないと言えます。
読む側が見やすい方を選ぶといいでしょう。
・写真は写りのいいものを選ぶ
履歴書で重要なポイントとなるのが写真ですが、写りのいいもの明るく見えるものを選ぶようにしましょう。
もし、写真写りに自身がないなら写真館などでプロに撮影してもらうようにしましょう。
職歴の書き方
履歴書に職歴を書く際、あまり転職回数が多いのも考えものなので、アルバイトなどは省略しましょう。
これまで就業したもの2~3つ程度に絞り記載します。
資格の有無
資格があれば転職に有利とは言え、多ければ多いほど有利とは限りません。
介護関連の資格を取得していれば2~3つほど絞り記載します。
もちろん、介護福祉士として働く場合は介護福祉士の資格については記載する必要がありますね。
志望動機
採用側が最も重視するのは応募する人の人間性なのは言うまでもありません。
もし、あなたが仕事をするならどんな人と働きたいか考えてみるといいでしょう。
たとえば、前向きでアイデアが豊富、明るくて元気、人の意見を素直に聞ける、うそをつかない…など、どのような職場であっても理想かとおもいます。
こういった人間性を持ち合わせていれば、経験がなくても採用サれやすいのは当然ですね。
50代が介護福祉士へ転職する際の面接でのポイント
では、50代が介護福祉士へ転職する場合、面接でポイントとなるのはどのようなことなんでしょうか？
一般的に介護業界かどうかに関わらず、面接の際次のような質問をされることが多いです。
・職歴について
・健康状態
・前職を退職した理由
・志望動機
・質問の有無
そもそも、介護福祉士は人間をケアする仕事ですので、前職を退職した理由が人間関係のトラブルであれば採用されにくいでしょう。
そのため、前職をなぜ辞めたのか質問された場合はネガティブな答えでなくポジティブな理由を答えるようにしましょう。
もちろん、前の職場の悪口を言うなどもってのほかです。
介護業界への転職は想像するより難しくはないものの、実際に転職してみたらイメージ以上に大変だったということが多いです。
前もってネットなどで介護福祉士の仕事についてしっかりとリサーチした上で面接に臨むようにしましょう。
転職エージェントを活用しよう！
50代の中高年のみなさんが介護福祉士として転職する場合、転職エージェントの活用をおすすめします。
キャリアアドバイザーと言われるプロが転職に関する相談に乗ってくれたり、履歴書の添削や面接のアドバイスなどを行ってくれます。
1人で転職活動をするのは孤独でつらいもの。
ぜひ、複数の転職エージェントに登録することをおすすめします！
まとめ
50代で介護福祉士の仕事をするのは無理だろう…などとあきらめてしまっている方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、実際に介護業界は中高年の方々が多く活躍しています。
若い世代に体力的にかなわないとしても、これまで培ってきた人生経験や知識、コミュニケーション能力では負けないという方も多いはずです。
50代の強みを活かしていただき、介護福祉士として転職を考えてみてはいかがでしょうか？