はじめに
保育士の仕事はハードで責任のある仕事です。
いっぽうで、お子さんと交流が持てやりがいのある仕事であることも事実です。
そのため、ミドルシニア世代になっても保育士の仕事を続ける方や転職してキャリアップする方も多いです。
ここではそんな、ミドルシニア世代の保育士の転職について詳しくご紹介します。
保育士の仕事って?
そもそも、保育士の仕事ってどのようなものなのでしょうか?
身近な存在ですが、意外と知られていないため、ここで詳しくご紹介してみましょう。
毎日かわいい子どもたちと一緒に遊べるなんて、楽しいことしかないのでは?と思っていませんか?
でも、実際には大切なお子さんの命を預かる責任ある仕事です。
そもそも、保育園で0~6歳までのお子さんの世話をする仕事で保育士資格がないとできません。
資格を取得するには保育士試験に合格するか、保育士口座や実習を受け卒業しなければなりません。
ただ、保育士資格を取得ごすぐに保育士になれるということでなく、登録手続きを行い、保育士証明書を取得しなければなりません。
保育士業界の実状とは
では、わが国の保育士業界はどのような状況なのでしょう。
ミドルシニア世代が保育士として転職を考える際に、現在の保育所の現状や保育士の仕事の実状を知っておかねばなりません。
現在、保育士不足が深刻なのが現状ですが、少子化が進む中せっかく転職してもリストラにあってしまっては意味がありません。
ここ数年、保育士不足はますます深刻化しており、有効求人倍率もアップしています。
その理由として考えられるものに
資格取得後、保育士以外の仕事に就く人が多い
保育士取得の難易度が高い
保育士の離職率が高い
ことなどがあります。
若い世代ならともかく、ミドルシニア世代が転職する際に、こういった現状をしっかり理解しておくことが大切です。
保育士の仕事の魅力
では、ミドルシニア世代にも人気の保育士の仕事の魅力ってどういうものがあるのでしょうか?
子どもの成長に関わることができる
やはり、毎日子どもが成長していくのに直接関わることができるのが最大の魅力です。
多くのお子さんたちが目の前ですくすくと育っていくのを見守れるのは何より保育士の幸せと言っていいでしょう。
さまざまな雇用形態がある
これはミドルシニア世代が転職する際にありがたい点ですが、保育士の仕事にはさまざまな雇用形態がある点はメリットです。
たとえば、個人的な事情で正社員として保育士として働けなくても、パートや派遣、契約社員などの形で働くことができたりします。
正社員でなければ、転職後も残業や休日出勤をする割合も少なくて済みますし、短時間だけ働くという働き方もできます。
ただ、その分正社員の保育士と比べて仕事を任せてもらうことができなかったりしますが、それでもある程度重要な仕事をさせてもらうことができます。
さまざまな施設で仕事ができる
さらに、保育士の仕事は何も保育園だけとは限りません。
たとえば、児童福祉施設や放課後児童福祉員などでも保育士資格があれば仕事ができます。
つまり、さまざまな場所で活躍できるのが保育士の魅力というわけですね。
ミドルシニア世代が保育士として転職する際の注意点
ポイントをおさえる
ミドルシニア世代の保育士が転職先を探す場合、待遇面だけを見ていると後で後悔することがあります。
たとえば、保育園の考え方に共感できるか、私立保育園か公立保育園か…などですね。
こういったポイントをおさえておけば、きっと転職を成功させることができるでしょう。
転職理由をはっきりさせる
また、なぜ転職したいのかをはっきりさせておきましょう。
手当たり次第によさそうな転職先を集めてみても、迷うはめになるのは間違いなさそうです。
転職する理由を頭の中できちんと整理した上で、あまり待遇面など欲張りすぎないことが大切です。
考えた上でどうしてもたくさんの理由が出てきたら、何が最優先なのか優先順位をつけるようにしましょう。
そうすれば、転職先の情報をチェックしたり、いい転職先が見つかった場合など行動がしやすくなります。
たとえば、給与面に不満があり転職する方と通勤時間がかかることで転職する方とではチェックするポイントが違ってきます。
また、転職先との面接でも転職理由がはっきりしていれば、志望動機を伝えやすいです。
どんな転職先で働きたいかはっきりさせる
ミドルシニア世代が保育士として転職する場合、どんな転職先で働きたいかはっきりさせることが大切です。
保育園と一言で言ってもさまざまなものがあり、都心部にある保育園なら延長保育が多いことから残業が多い可能性がありますし、行事の多い保育園なら家に仕事を持ち帰ることも多いでしょう。
そういった保育園のさまざまな情報を知っておくことで、自分が希望する転職先を効率的に見つけられるはずです。
公立か私立か
もし、転職先に対し希望することが特にない場合、私立か公立かで探すのも手です。
私立の保育園だとそれぞれの園で方針が違っているので、自分にぴったりな転職先が見つかれば働きやすくなるでしょうし、公立の保育園なら公務員なので収入が安定するでしょう。
体力的に無理ができない
50代60代のミドルシニア世代が転職するとなった時、注意するべき点にはどんなことがあるのでしょうか?
第一に、若い保育士と比べて当然ながら体力的に同じというわけにはいきません。
保育園側としても、最も懸念するのがこの点です。
そのため、体力的に問題ないと判断してもらうためにも、きびきびと歩いたり、動いたりすることでアピールしましょう。
コミュニケーションの能力が高いか
また、保育士として重要な資質にコミュニケーション能力があります。
面接の際に、このコミュニケーション能力が高いかどうかもチェックされます。
保育士として働く場合、園児だけでなくその保護者とのコミュニケーションは非常に重要ですので、面接の際好感を持ってもらえるような応対を心がけましょう。
趣味や資格が多いかどうか
また、ミドルシニア世代ということで人生経験の豊富さを問われる可能性があります。
そのため、趣味が多い、資格の保有数が多いなどもチェックポイントになるようです。
やはり、保育園側がミドルシニア世代に求めるのは人生経験がいかに豊富かということ。
自分のこれまでの人生経験をアピールし転職を成功させるようにしましょう。
体に負担がかからない働き方を考える
そうは言っても、ミドルシニア世代にとって長時間 保育士の仕事をするとなれば、腰痛など体に負担がかかることは避けられません。
日ごろから子どもを抱っこしたり、重い物を持ったりなど避けて通ることはできません。
どうしても転職して保育士として仕事をし続けたいなら、体に無理がかからない程度の時間働くなど、働き方に工夫をすることも大切です。
まとめ
保育士の仕事はどういう魅力があるのか、50代60代の保育士が転職する際に注意するべきことなどをお教えしました。
資格があれば、ミドルシニア世代であっても、より待遇のいい転職先で保育士として仕事をしたいと思うのは当然です。
実際に、現在わが国では保育士の数が不足している状況のため、ミドルシニア世代でも採用したいと思っている保育園は多いでしょう。
ただ、どうしても若い頃とは違い体力的な衰えがあるため、働き方を工夫したりすることも必要でしょう。