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医療・福祉・介護 転職のノウハウ

50代でも転職可能?精神保健福祉士編

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はじめに
50代のシニアの方で精神保健福祉士として転職したいと思っておられる方は多いのではないでしょうか?
精神保健福祉士の仕事は精神保健福祉の分野で専門のスキルや知識があり、精神に障がいをお持ちの方をサポートする仕事です。
別名をPSWともいい、介護福祉士などと同様国家資格を取得しなければできない仕事の1つとしても知られています。
ここではそんな、精神保健福祉士への転職は50代でもできるのかどうか、解説してみたいと思います。

精神保健福祉士とは

わが国では精神ソーシャルワーカーという職種の方が50年以上も前から精神科などで活躍していました。
その後、法律の制定により精神に障がいをお持ちの方が社会復帰や自立を促すために、より専門知識やスキルを持つ職種が必要となったため、精神保健福祉士という仕事が広く知られることとなりました。

精神保健福祉士と臨床心理士との違い

よく、精神保健福祉士と臨床心理士とを混同される方が多いですが、どのような違いがあるのでしょうか?

まず、精神保健福祉士は国家資格の1つであり、資格がないと仕事ができませんが、臨床心理士は国家資格でなく民間資格というのが根本的な違いです。
そのため、精神保健福祉士の方が社会的信用度が高いです。

また、仕事内容についても同じだと思われている方が多いですが、実際には全く違っています。
精神保健福祉士の方は精神障がいをお持ちの方の相談に乗ったり、サポートをする仕事で、対象となる方は日常生活に支障をきたしている方です。
いっぽうで、臨床心理士の方はと言うと、それぞれの患者さんと深く関わりつつ専門知識やスキルを使って問題解決を図っていく仕事で、対象は精神障がいを持つ方だとは限りません。
ただ、どちらの仕事についても相手の話をしっかりと聞き理解する能力が必要だと言えますね。

精神保健福祉士の活躍の場

では、精神保健福祉士の資格があると、どういったところで活躍することができるんでしょうか?
以前は精神保健福祉士が働く場合、ほとんどが精神科のことが多かったですが、最近では活躍の場が非常に広がってきており資格を取得すれば働く場の選択肢が広がっているのが現状です。

精神科

現在も精神科で働く精神保健福祉士は非常に多く、地域と一体になり精神に障がいをお持ちの方をあらゆる面でケアしていきます。

高齢者関連施設

精神保健福祉士は高齢者に関するさまざまな施設でも活躍しています。
たとえば、特別養護老人ホームなどで働く場合、高齢者の生活全般に対してサポートを行ったりケアプランを作ったりもします。

就労支援事業所

また、精神保健福祉士は就労支援所でも活躍しています。
たとえば、就労や相談などの支援所などですね。
就労支援事業所では障がいをお持ちの方の相談に乗ったり、サポートを行ったりします。

保健所

各自治体にある保健所などでも精神保健福祉士は仕事をしています。
保健所での主な業務は自治体職員へサポートを行うものです。

児童相談所、児童養護施設

児童相談所で児童福祉司として働く場合、精神保健福祉士の資格が必要となっており非常に需要が高まっています。
児童養護施設で働く精神保健福祉士も増えています。

ハローワーク

ハローワークで活躍する精神保健福祉士もいます。
ここでは障がいをお持ちの方のそれぞれの状態に合わせた就労相談や就職先の紹介などを行っています。
精神保健福祉士の資格が最大限に活かせる職場ですね。

一般企業

意外と思われるかもしれませんが、一般企業で働く精神保健福祉士も多いです。
さまざまな企業で従業員のメンタルケアのため、精神保健福祉士の存在が重要視されています。

このほか、刑務所やさまざまな学校などでも活躍しており、現在精神保健福祉士のニーズは高まりつつあります。

50代のシニアが精神保健福祉士として転職を成功させるには

では、50代のシニア世代が精神保健福祉士として転職を成功させるにはどうすればいいんでしょうか?
その具体的な方法について解説してみたいと思います。

資格を取得する

大前提として精神保健福祉士の資格がなければ仕事ができませんので、精神保健福祉士の資格を取らなければなりません。
社会人で国家資格を取得するとなると大変そうですが、精神保健福祉士の資格を取るにはさまざまな方法があります。
最終的には国家資格に合格するのはもちろんですが、福祉系の短大や大学で指定の科目を理由していれば、受験資格を満たします。
ただ、福祉系の学校を卒業していない場合は卒業しなければならないので、通信制の大学などで学習し受験資格を満たす必要があります。
社会人が働きながら通信制の大学で学ぶのはハードかもしれませんが、国家資格を取るためには必ず必要な道のりです。

50代が精神保健福祉士に転職できるのか

では、50代のシニア世代が精神保健福祉士として転職することは可能なんでしょうか?
結論を申しますと、簡単ではありませんが可能だと言えます。
その理由は次のとおりです。
ひと昔前までは精神に障がいをお持ちの方は精神病院などに入院することが多かったですが、最近ではその考え方に変化が出てきています。
精神に障がいがある方も地域住民とともに生活できるよう、さまざまなサポート体制が整いつつある状況で、福祉や医療、就労や住まい、教育…など全ての分野においてです。
そのため、精神保健福祉士の存在が重要視されるようになっており、地域のさまざまなところでさまざまな施設での需要が高まっています。

さらに、わが国ではギャンブルやアルコール薬物などの依存症への対策が進められており、そのサポート役として精神保健福祉士の存在に注目が集まっています。

また、障がいをお持ちの方の雇用義務化が進んでおり、従業員が一定の数以上だとその2.2%以上の障がい者の雇用が義務付けられています。
そのため、障がいをお持ちの方が安心して仕事ができるよう、専門のスキルや知識がある精神保健福祉士のサポートが望まれます。

教育分野でも精神保健福祉士に対する期待が高まっており、その1つにソーシャルワーカーがあります。
現在、学校では児童のさまざまな相談に乗るスクールカウンセラーがいますが、精神障がいを持つ児童のケアにはスクールカウンセラーではなく精神保健福祉士の専門的なスキルや知識が必要です。

ほかにも、精神保健福祉士の資格があれば経験を積んだ後、大学や専門学校などで精神保健福祉士を養成する仕事が選べます。

こういったことから見て、精神保健福祉士の需要は今後ますます高まると予想されます。
そのため、50代のシニア世代であっても十分精神保健福祉士として転職し、活躍することは可能だと断言できます。

50代が精神保健福祉士へ転職するためのポイント

50代の中高年であっても、精神保健福祉士として転職することは十分に可能だということが分かりました。
ただ、若い方と比べるとどうしても不利になるのは仕方のないことです。
では、少しでも転職をうまく進めるためにはどういったポイントを押さえておけばいいんでしょうか?

まず、精神保健福祉士として正社員で働くためには大前提として国家資格を取得しなければなりません。
ただ、正社員ではなく契約社員や非常勤などの求人では精神保健福祉士の資格を取得していなくても転職できる場合があります。
たとえば、社会福祉士や臨床心理士などの心理系分野の資格がある場合など、採用される可能性は高く、非正規として転職後、精神保健福祉士の資格をサポートしてくれるところもあるようです。

ただ、正社員として採用されるには精神保健福祉士の資格を取得した方がいいでしょう。
その上で、心理系の資格を取れば、より有利に転職活動が進むかと思います。
都市部ならともかく、地方では精神保健福祉士の数がまだ多くないので精神保健福祉士の資格だけでなく他の資格も取っておけば採用される確率はかなり高いでしょう。

面接時の対応に注意を

50代のシニア世代の方で精神保健福祉士として転職する場合、面接時の際十分注意が必要です。
精神保健福祉士として働く場合、最も重要なのは精神に障がいをお持ちの方とそのご家族に対する対応ですが、あくまでも親身になって対応すべきで事務的な対応では務まりません。
そのため、面接の際は精神保健福祉士の仕事に対してどのような熱意があるか、どのくらい積極的に働きたいか…などが重要視され、消極的な回答だと敬遠されがちです。

また、なぜ前職を退職したのかも間違いなく質問されるかと思います。
その時、前の職場に対するぐちや不満を言うのはNGです。
そういう答え方をすると、前の仕事がいやでこの仕事を選んだと思われてしまいます。
もし、実際に前の職場の環境に問題があったとしても、あくまでもポジティブな理由で転職を考えたと答えるようにしましょう。
そうすれば、「前向きな人だな」と思ってもらうことができ、採用担当者の印象もよくなるはずですよ。

転職エージェントを利用する

50代の中高年の方が精神保健福祉士へ転職をお考えの場合、転職エージェントを利用すべきです。
転職エージェントには専門のアドバイザーが在籍しており、職務履歴書や履歴書の添削、面接の指導や日時調整、条件面の交渉…などを無料でやってもらえます。
これらの手続きを自分でやろうとなるとかなり大変ですが、代わりにやってくれるのとなると心強いですよね?

まとめ

50代のシニア世代でも精神保健福祉士へ転職可能なのかどうか?その理由についても解説しました。
また、精神保健福祉士の活躍の場などにいてもご紹介しましたがお分かりいただけたでしょうか?
50代の中高年であっても、精神保健福祉士として活躍することは十分に可能です。
ただ、よりスムーズに転職活動を進めるには転職エージェントへの登録がおすすめです。
専門のアドバイザーに的確なアドバイスを受け、転職活動をうまくすすめてくださいね!

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