はじめに
わたしたちの生活になくてはならない電気。
そんな電気に関する仕事の代表的なものに第二種電気工事技士があります。
第二種電気工事技士の資格は国家資格で資格を取得することで行える仕事の幅が広がるため、中高年の方で資格を取り転職をお考えの方も多いはずです。
ここでは第二種電気工事技士の具体的な仕事内容や魅力、転職の際の注意点などをまとめてみます。
第二種電気工事技士の仕事内容
第二種電気工事技士の資格があると、一般の住宅や店舗など、受電設備が600ボルト以下の工事に携わることができます。
具体的な仕事内容は次のとおりです。
建設工事
まず、建設工事が挙げられます。
一般的に電気工事と言えばこれをイメージするかと思いますが、建築現場で行われる電気工事全てを指します。
業務の範囲は広く、現場もさまざまで、一般住宅や商店などが中心となっています。
業務の内容としてはコンセントや照明、エアコンなどの取り付けなどですね。
ちなみに、第一種電気工事技士との違いは何かと言うと、工事規模です。
第二種電気工事技士は小規模な電気工事しか行なえませんが、第一種電気工事技士は大規模な建物や構築物に携わることができ、現場のまとめ役として働けます。
鉄道工事や高所での電気工事
第二種電気工事技士の仕事は高所での作業もあります。
たとえば、信号機やネオンなど街中のさまざまなところの電気工事に携わる仕事です。
さらに、私たちの生活に必要不可欠な鉄道の電気工事に携わる方も多いです。
これは駅の照明や信号システム、鉄道を安全に運行するためのさまざまな工事や保守業務を行う重要な仕事です。
世界的に見ても、日本の鉄道は正確性が高いことで知られていますが、これは第二種電気工事技士の方がたがさまざまな鉄道会社で鉄道関連の電気工事を行っているからです。
ビルメンテナンス
さらに、第二種電気工事技士はビルメンテナンス業務も行っています。
基本的な業務内容としてビルの保守や点検となります。
工場での機械メンテナンス
また、さまざまな食品、日用品メーカーの生産工場で機械を使って商品を製造していますが、機械が停止してしまうと生産がストップしてしまいます。
そのため、工場では機械の保守部門が設けられ第二種電気工事技士などが業務に当たっています。
防犯やセキュリティ関連企業
第二種電気工事技士は防犯やセキュリティ関連の企業で活躍することも多いです。
最近、防犯意識の高まりによりさまざまな電気工事が増えており、一般住宅や店舗などで防犯工事の案件が増えていることから、このような場でも第二種電気工事技士は活躍しています。
第二種電気工事技士の将来性
では、第二種電気工事技士の将来性ってどうなんでしょうか？
結論を言うと、第二種電気工事技士の将来性は高まるのは間違いありません。
どのような建物であっても、その建物がある限り電気がなくては使用することができません。
そのため、新しい建物の工事だけでなく既存の建物の修繕やメンテナンスの場面でも第二種電気工事の需要は高いと考えます。
第二種電気工事技士の資格を取得するのに学歴や年齢は関係なく、だれでもチャレンジすることができます。
さらに、第二種電気工事技士の資格があると活躍の場は広く、健康である限りずっと働ける仕事だと言えるでしょう。
第一種電気工事士の活躍の場
では、第二種電気工事技士として働く魅力について見てみましょう。
さまざまなところで力を試せる
第二種電気工事技士の資格があれば、考える以上にさまざまなところで力が試せます。
人間が生活する上で、電気がなくては成り立ちません。
そのため、電気工事は必要不可欠です。
第二種電気工事技士の資格があれば、さまざまな場で活躍することが可能です。
さらに、電気工事だけでなく一般住宅や商店などで電気設備を使い続けると、必ずなんらかのトラブルや不具合が起きます。
つまり、電気設備のトラブルや不具合に対処することもできるため、
幅広い場で第二種電気工事技士の資格が活かせるのは間違いなさそうです。
社会貢献できる
繰り返しになりますが、日常生活で電気はなくてはならない存在です。
最近ではオール電化やネットの普及から、以前にも増し電気は必要不可欠な存在となっています。
第二種電気工事技士の仕事を通じてさまざまな人たちから感謝されるため、社会貢献している実感が得られます。
電気工事を行ったお客様から感謝の気持ちを伝えられると、言葉にできないほどの充実感が得られるはずです。
今後、なんらかの災害が起こった時にいち早く電気を届けるためにも第二種電気工事技士の存在は大きいです。
スキルや技術を高く評価してもらえる
さまざまな工事の現場で重要なのはいかに工事をスムーズに進めるかというスキルや技術です。
そのため、高いスキルや技術があれば、電気工事の現場で重宝されるのは間違いありません。
そうなると、職場からの評価も高くなり収入や昇給などという形で評価してもらうことも可能です。
さらに、他に資格を取れば、資格手当がもらえることもあるため、自分のスキルや技術を高く評価してもらえることは第二種電気工事技士として働くやりがいに繋がるでしょう。
第二種電気工事技士に向いている人
では、第二種電気工事技士に向いている人とはどのような人なのでしょうか？
電気について関心がある
電気について関心があるというのは第二種電気工事技士に必要不可欠な資質と言えます。
電気について関心があり、より深く知りたい、スキルを磨きたいという気持ちがないと、第二種電気工事技士の資格を取るのは難しく、さまざまな場面で活躍するのは難しいでしょう。
体力に自信がある
第二種電気工事技士の仕事は屋内だけでなく屋外のことも多いです。
さらに、長時間立ちっぱなしのしごとや重いものを持ったり運んだりすることもある体力が必要となる仕事です。
そのため、第二種電気工事技士は体力に自信がある人が向いていると言えるでしょう。
コミュニケーション能力が高い
コミュニケーション能力が高いというのは楽しく会話できることを言うのではなく、電気工事の現場に関わる人たちに正しく指示を出し理解してもらえる力のことです。
電気工事の現場で最も重要なことは作業をいかにスムーズに進めるかということなので、情報を正確に伝えるコミュニケーション能力が必要不可欠です。
コミュニケーション能力が高ければ高いほど周りの人たちからの信頼が得られるはずです。
高い集中力
電気工事は細かい作業が多く、集中力の高さが要求されます。
集中力がないと作業が滞ってしまったり、周りの人に迷惑をかけたりします。
さらに、工事を誤ると電気がうまく通らず依頼主に迷惑をかけることになり、最悪の場合故障や火災が起こることもあります。
そのため、第二種電気工事技士は常に集中力が求められ、同時に忍耐力も求められます。
シニア世代が第二種電気工事技士が転職する際の注意点
では、第二種電気工事技士の資格を取得したシニア世代が転職する際の注意点とはどのようなものなのか、具体的にお教えします。
上級資格や関連資格を取得する
第二種電気工事技士の資格を取得すると転職に有利なのは間違いないですが、できれば上級資格の第一種電気工事技士も取得しておくといいでしょう。
ただ、第一種電気工事技士の資格は3~5年の実務経験が必要なので、試験に合格してもこの条件を満たしてないと第一種電気工事技士として働くことは不可能です。
つまり、第二種電気工事技士の資格を取得後実務経験を積み、第一種電気工事技士を取得するといいでしょう。
第二種電気工事技士の資格を取得した後、ある程度の実務経験があると登録電気工事事業者として登録可能となります。
そうすれば、独立開業することもできるので一石二鳥ですね。
また、関連資格として二級電気工事施工管理技士があります。
電気工事関連の仕事をするなら、この資格も取得しておくほうが有利です。
二級電気工事施工管理技士の仕事は電気工事の現場で管理や監督をするもので、暑い夏や寒い冬の現場で仕事をしたり、過酷な状況下で仕事をせずに済むこともあります。
シニア世代ともなると、若い人たちとは違い体力的に現場作業はきついことが多いでしょう。
そのため、管理や監督を行う側に回ることができれば、そこまで体力を必要とされることもないのが魅力です。
ただ、第二種電気工事とは違い、誰でも受験できる資格ではなく実務経験が必要となるため注意が必要です。
他にも、電気工事を行うにあたり、第二種電気工事技士以外の資格が必要なケースがあります。
たとえば、ビル管理業務を行う場合、電気配線の他に空調設備や水道設備工事を行わなければなりません。
そのため、消防設備士やボイラー技士などの資格があると有利です。
第一種電気工事技士の資格を取得するのは難易度が高いですが、この資格ならまだ難易度が低いため取得しておいてはいかがでしょうか？
転職サイトの利用
シニア世代が第二種電気工事技士として転職するなら転職サイトの利用が重要です。
もちろん、一般的なものより専門的な転職サイトを選ぶべきです。
転職エージェントを利用する
第二種電気工事技士として転職を希望するなら、転職エージェントも利用すべきです。
転職エージェントを利用すれば、希望する転職先の給与体系や職場の雰囲気などを知ることができたり、履歴書作成のサポートや面接対策なども行ってくれます。
転職エージェントの選び方については電気工事士に特化したものを選ぶとよく、一般の転職エージェントと比べてより専門性を高く評価してもらえます。
まとめ
第二種電気工事技士の具体的な仕事内容や将来性、魅力やシニア世代が転職する際の注意点などをまとめてみました。
結論を言うと、第二種電気工事技士は将来性の高いやりがいのある仕事です。
ただ、中高年ともなると転職の際不利になるのは仕方のないことです。
そのため、転職サイトや転職エージェントなど、使えるものはなんでも活用しより好条件の案件を見つけてくださいね！