はじめに
ホームヘルパー1級をお持ちのシニアの方が生涯働き続けるとなると、どういうことに気をつければいいのでしょうか?
せっかくヘルパー1級の資格を持っているのですから、キャリアアップしつつ、できるだけ長く仕事を続けたいですよね?
ここでは中高年のホームヘルパー1級取得者の方がうまく転職する方法についてまとめてみたいと思います。
ホームヘルパー1級取得者の実務内容
ホームヘルパーは知名度の高い資格でしたが、2013年3月に廃止され、介護福祉士初任者研修、介護福祉士実務者研修という資格に代わっています。
なお、ホームヘルパー1級は介護福祉士実務者研修に変わり、介護福祉士を受験する際の受験資格の1つになっています。
では、ホームヘルパーの実務内容にはどういうものがあるんでしょうか?
自宅で介護が必要な方は高齢者だけに限らず、さまざまな方がおられます。
そういった方々が生活のサポートを受けながら日々快適に過ごすためホームヘルパーの役割は非常に大切です。
ホームヘルパーは主に家事や介護サービスの提供を行いますが、具体的にどのようなものがあるんでしょうか?
介護サービス
ホームヘルパーが行うサービスに排泄や入浴などの介護サービスがあります。
安全に十分気を配りながら、快適に入浴するための介助を行なっていきます。
もちろん、入浴前後の衣服の着替えのサポートを行なったり、利用者ができることやできないことを見分けながら開所するなどのサポートを行います。
また、排泄のサポートを行う場合は十分にプライバシーに気を配り慎重な対応が不可欠です。
もちろん、安全面に配慮しトイレに付き添ったり、おむつの交換を行なったりします。
利用者の体の状態に合わせ、体位を変えたりなどのサポートも行います。
家事のサポート
また、ホームヘルパーは洗濯や調理など家事のサポートも行います。
なお、調理については利用者が嗅覚に支障があり食べもののにおいが分からない、口内炎がありうまく食事できない、食欲がない…などの場合もあります。
そういった方にどのような食事内容にすればいいか考えて工夫し調理を行なっていくサポートも行います。
利用者やその家族の精神的なサポート
また、ホームヘルパーは利用者の身体的なケアだけでなく、利用者やその家族の精神的なサポートも行なっていきます。
介護を必要とする方は本人だけでなくその家族がさまざまな悩みを抱えていて相談できる人もいないことが多く、ストレスをためがちです。
そのため、相談相手となってじっくりと話を聞いてあげ、他の職種たとえば、ケアマネなどと共有や連携を行わなければなりません。
利用者やその家族への介護技術の指導
日ごろ、自宅で利用者の介護を行なっている家族に介護の技術を指導するのもホームヘルパーの業務の1つです。
利用者によって身体的な状況はさまざまなので、介護の内容も違ってきます。
さらに、安全面など注意すべきことなども利用者の家族に指導を行い、ホームヘルパーが訪問していない時も身体介護をスムーズに行えるようサポートしていきます。
在宅生活のサポート
さらに、ホームヘルパーは利用者が在宅で快適な生活が行えるようさまざまなサポートを行なっていきます。
たとえば、どのようなサポートがあるのかと言うと、利用者を病院まで連れて行ったり、お薬を受け取る…などですね。
家族が同行できない場合などホームヘルパーが訪問している間に病院に行く必要が発生した場合など、迅速な対応が必要となります。
中高年のホームヘルパー1級取得者がうまく転職するには
では、シニア世代のホームヘルパー1級取得者がうまく転職するにはどうすればいいんでしょうか?
訪問介護事業所を開業する
他の施設や医療機関に転職するのもいいですが、思い切って訪問介護事業所を開業するという方法もあります。
訪問介護事業所とは有限会社や株式会社、NPO法人などさまざまなものがあり、設置の基準を満たした建物を用意し、人材を確保すれば開業可能です。
資金も比較的少額で済みますし、基準を満たしていれば自宅でも開業可能です。
そのため、中高年のホームヘルパー1級取得者にとっておすすめです。
もちろん、利益を出し続け優秀な人材を確保し続けるには経営についてしっかりと勉強する必要がありますが、ますます高齢化が進むわが国での需要は高まるのは間違いなさそうです。
中高年のホームヘルパー1級取得者が転職しても年収1,000万円越えは難しいかと思いますが、開業すれば不可能ではないでしょう。
上級資格を取得する
また、中高年のホームヘルパー1級取得者がうまく転職するには上級資格を取得するのも手です。
上級資格を取得すれば転職がうまく進むだけでなく、収入アップにもつながります。
たとえば、どのような資格があるかと言うと、ソーシャルワーカーなどがおすすめですね。
ソーシャルワーカーとは医療機関や保健所、福祉施設などで医療や福祉の助けが必要な人たちをこれらと橋渡しする仕事です。
仕事内容を具体的にあげますと、障がいや高齢で介護が必要な人と信頼関係を築き上げ必要なサービスやサポートの案内を行なったり、精神的なケアも行うもの。
ソーシャルワーカーになるには国家資格や民間資格は必要ありません。
ただ、具体的にどういう資格があればソーシャルワーカーとして転職するのに有利かと言うと、精神保健福祉士や社会福祉士などですね。
こういった資格を取得することも視野に入れておくべきでしょう。
転職エージェントを利用する
高齢化社会がますます進むわが国で、ホームヘルパーの仕事は需要が高く、多くの方からのニーズが高まるのは間違いなさそうです。
いっぽうで、介護業界の仕事は収入面や労働条件などの問題が山積みで、仕事内容と責任に対し収入が見合っていないと言われています。
ただ、今後このような問題を解決すべく、政府も介護職の収入アップや労働条件改善に努めており、今後条件が改善する可能性が高いです。
現在、どの介護の現場も全てブラックな環境というわけではなく、働き方改革に取り組んだり、介護職の方が働きやすいよう環境を整備し人間関係を良好に保ち、収入面も満足できる状態の介護施設も存在します。
ですが、中高年のホームヘルパー1級取得者の方がこのようなホワイトな介護現場を自分で見つけるのは不可能に近いです。
では、どうすればホワイトな職場に転職できるのかと言うと、転職エージェントの利用が挙げられます。
特に介護に特化した転職エージェントを利用すれば、一般的な転職サイトが扱わないような条件のいい転職先を紹介してもらうことができます。
そもそも、こういった転職エージェントは一定の期間転職を紹介した人材が働き続けないと報酬額の減額があるため、少しでも長く働いてもらえるよう質の高いマッチングを行うことでより利益を得られるようよりいい案件を紹介してくれます。
ぜひ、中高年のホームヘルパー1級をお持ちの方は転職エージェントに登録し、転職活動をスムーズに進めてくださいね。
まとめ
ホームヘルパー1級の実務内容や、ホームヘルパー1級をお持ちのシニア世代の方が転職をうまく進める方法をお教えしました。
より条件のいい転職先を見つけるためには上級資格を取得するのはもちろんですが、自ら事業所を立ち上げるという手もありますね。
また、転職エージェントに登録しより好条件の転職先を紹介してもらうことも大切です!