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中高年の介護職員実務者研修がうまく転職するためにやるべきこと

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はじめに
介護職員実務者研修とはかつてのヘルパー1級資格に相当するものです。
ただ、名前くらいは知っていても、どのような実務内容なのかまでは知られていないかと思います。
そこで、ここでは介護職員実務者研修の実務内容や中高年の介護職員実務者研修者がうまく転職する方法などを解説します。

介護職員実務者研修とは

そもそも、介護職員実務者研修とは初任者研修からステップアップした資格のことです。
以前のホームヘルパー1級に相当する資格ですが、受験資格はなく介護経験のない方でも受講可能となっています。
いっぽうで、未経験や資格のない方でも取得できる介護資格として介護職員初任者研修がありますが、これは介護の基礎を習得するものです。
介護職員実務者研修の方はさらに介護の知識や技術を学ぶ実務的な内容となっており、さまざまな介護のニーズに対応するためのものです。
つまり、介護業界でキャリアップするために必要な資格と言っていいでしょう。

ホームヘルパー1級が廃止された理由

では、介護職員実務者研修の代わりになぜホームヘルパー1級の制度が廃止されたのでしょうか?
わが国の高齢化が進む中、高齢者の数は急激なスピードで増え続けています。
そのため、介護業界での介護に関わる人材不足が深刻となり、育成が急務となっています。
ですが、ホームヘルパー制度と介護職員基礎研修制度の両方が存在し、学ぶ内容についても重複していることが問題視されてきました。
これを一本化すれば介護業界の分かりづらいキャリアアップ制度を分かりやすくできることから、ホームヘルパー制度が廃止となったわけなのです。

さらに、キャリアアップでの実務者研修のさらに上にある介護福祉士の資格もこれまではさまざまな方法で受験可能となっていました。
介護福祉士は国家資格であるものの、さまざまな経験や経歴から取得できたため、技術や知識に差が生じる状況となっており、人材の質が保てなくなっているのが実情でした。
そのため、介護職員の質を向上すべく介護に必要となる技術や知識を明確化するための研修制度の整備が必要だったのです。

中高年の介護職員実務者研修取得者の転職先とは

では、シニア世代の介護職員実務者研修取得者が転職後活躍できる場にはどのようなものがあるんでしょうか?
まず、訪問介護事業所でサービス提供責任者として活躍されている方が多いです。
シニア世代ともなれば現場経験も豊富ですし、知識や技術も幅広く介護のプロとして活躍できます。
さらに、老人ホームやデイサービスなどでリーダー職として活躍が期待できます。
現場で3年の経験を積めば、国家資格の介護福祉士の受験資格が得られるためキャリアアップも望めます。
介護職員実務者研修取得者なら経管栄養やたん吸引、認知症などについての知識も豊富ですので、要介護度の高い利用者の多い介護施設などで活躍することもできるでしょう。
もちろん、介護職員実務者研修取得者は介護職員初任者研修を取得している方より技術や知識も高いとみなされるため、サービス提供責任者としても活躍できたり、老人ホームのフロアリーダーとしても適任です。
また、認知症の研修を積んでいるため、認知症の方専門のグループホームなどでも活躍が期待できるでしょう。
もちろん、資格を取得していることから資格手当がつくケースも多く、転職によって収入アップも見込めます。
もし、介護職員実務者研修の受講内容で自分が興味を持ったり勉強したいと思ったものがあれば、さらにさまざまな勉強会などに参加することで理解を深めることができ、転職の際も有利になるでしょう。

中高年の介護職員実務者研修取得者がうまく転職するには

では、中高年の介護職員実務者研修取得者がうまく転職するにはどういうことに注意すればいいんでしょうか?

動機を前向きにとらえる

シニア世代の介護職員実務者研修取得者が転職を考える際に、介護経験を積み介護関連の資格を取りたい、より深く介護に関わりたい…など、前向きな動機を持つことが重要です。
年齢的に他の業種では採用されないから…などの後ろ向きな同期で転職活動を行なったところで成功するのは難しいでしょう。

前もって情報収集を行う

また、介護関連の転職についてしっかりとした情報収集が重要です。
介護食は職場の形態により仕事の内容もさまざまです。
単純に介護の仕事にさえ浸ければいい…などでなく、細かく条件を考え職場によって形態の違いを考慮した上で転職先を探しましょう。
もちろん、事前に転職希望先の現場を見学することも重要かと思います。

キャリアプランを立てよう

シニア世代の介護職員実務者研修取得者が転職をうまくすすめるためにはキャリアプランをきちんと立てることも重要です。
シニア世代と言っても、転職後10年以上働く場合もあるでしょう。
どういった経験を積みたいのか、そのような仕事に関わりたいのか具体的に考えた上で転職活動を行いましょう。

他人に対して思いやりを持って接する

これは介護職だけに限ったことではないですが、他人に対して思いやりを持つことが重要です。
特に介護が必要な方は自由に動けないことから起こるストレスで乱暴な言動をしてしまう場合もあります。
そういったことも理解した上で思いやりを持ち接することができるかどうかも介護職として働き続ける以上重要となるでしょう。

シニアの介護職員実務者研修取得者の転職には転職エージェント

シニア世代の介護職員実務者研修取得者が転職活動を行う場合、求人サイトを利用されることが多いかと思います。
ですが、転職エージェントについてご存知の方は少ないのではないでしょうか?
まず、転職サイトは求人探しから応募先へのやり取りなど全て自分で行う必要があります。
いっぽうで、転職エージェントの方はと言うと、担当のアドバイザーが応募先との間に入ってくれ、さまざまなサポートを行なってくれます。
つまり、転職サイトは求人情報を掲載するのがメインで、転職エージェントは担当者が転職希望者のさまざまな希望をくんだ上でその条件に合った転職先の求人を紹介してくれるもの。
また、履歴書の添削や面接対策、転職先との条件面の交渉なども行なってくれたり、今の職場から転職すべきかどうなのかなど、親身になって相談に乗ってくれたりします。
ただ、ほとんどが無料で利用できますが中には費用がかかるところもあるため、利用する前にチェックしておきましょう。

さらに、転職エージェントのメリットに求人情報に掲載されていない応募先の詳細な情報が分かるというのがあります。
シニア世代が転職するとなれば、転職先の施設の経営方針や人間関係など前もって知っておかないと後になって後悔することになるでしょう。
担当のキャリアアドバイザーから転職希望先のさまざまな事情や雰囲気などを前もって聞けるというのはこの上ないメリットではないでしょうか?

まとめ

介護職員実務者研修取得者の実務内容やシニア世代の介護職員実務者研修取得者の転職をスムーズに進めるために注意すべきことなどを解説しました。
シニア世代であっても介護職員実務者研修取得者であれば、資格を持っていない方より有利に転職が進められるでしょう。
ただ、ちょっとしたことに注意するだけで、さらにスムーズに転職を進められるのは間違いなさそうです。
現在、転職をお考えのシニア世代の方のお役に立てると幸いです。

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