はじめに
シニアの方で年収アップを目指したい、キャリアアップしたい…などの理由から、転職を検討している方もいるでしょう。
ただ、中高年が実際に転職に成功した話を聞かないため、迷う方も多いと思います。
実際、中高年が転職を行うのは若い人と比較してハードルが高く、同じようにスムーズに転職できるとは限りません。
ただ、ある調査によれば、35歳以上の転職者の数は以前に比べアップしていることが分かっています。
つまり、シニアであっても転職サービスを利用したり、注意すべき点をおさえておけば、転職できる可能性が高いです。
ここではそんな、転職は何歳まで可能なのか、中高年が転職を成功させるための注意点などをお教えします。
35歳転職限界説とは
一般的に、転職は35歳が限界だと言われています。
定年を60歳と考えるとキャリアアップまでに時間がない、体力が落ちる…などの理由から35歳なのでしょう。
実際に、ひと昔前までは35歳を超えると転職市場での価値が下がっていました。
ですが、現在わが国の労働人口が激減しており、若い労働者の人口が減っていることや売り手市場で中高年を積極的に採用しないと優秀な人材が集まらない企業が増えています。
そのため、現在は35歳転職限界説は通用しなくなっているのが実状です。
厚生労働省の調査によれば、35歳以上の転職者の数は増加傾向であることが分かっています。
特に高い専門知識やスキルが必要な職種なら、中高年であっても転職するのは難しくないでしょう。
特に専門性や経験を問われる職種であれば、今まで培ったスキルや経験が大きな武器になるはずです。
ということから考えて、転職は何歳まで可能かと言われると、一概に「何歳まで」とは言えず、知識やスキルがあればシニアであっても転職することは可能です。
中高年が転職を成功させるには
ただ、いくつになっても転職が可能とは言え、中高年が転職する場合注意すべきことをおさえておかないと、失敗する可能性が高いです。
では、どういう点に注意すればいいのか、見てみることにしましょう。
自分のできることを把握する
シニアが転職に成功するには自分ができることを把握した上で応募先企業がなにを求めているか理解しないといけません。
中高年を採用する企業は例外を除き、経験のない人を採用するケースは少ないです。
ほとんどの企業が転職希望社のスキルや経験、知識を見た上で判断し採用するかどうか決定します。
そのため、専門的な知識やスキル、経験が豊富な方はいくつになっても採用される可能性が高いのです。
たとえば、法務や人事、経理など管理部門では経験が豊富な場合だと転職先でじゅうぶん活躍できるため、都市部を中心に求人数が増加しています。
さらに、将来幹部や管理職になるための人材を募集している企業も多いです。
中高年の方はこれまで培ってきた経験やスキル、知識を必要としてくれる企業を選べば転職に成功することができるでしょう。
徹底的に応募先企業の情報を集める
転職に成功するには応募先企業の情報をいかに集めるかがカギとなります。
そのため、シニアが転職を成功させるには応募先企業が求める人材に自分が合っているかどうかが重要です。
転職サービスや勉強会、イベントなどに参加したり…など、積極的に情報を集めましょう。
自分の市場価値を把握する
また、中高年が転職に成功するには自分の市場価値がどのくらいなのか知っておくことも大切です。
自分には市場価値がないと思っていても、第三者から見ればあるかもしれませんよね？
正確な自分の市場価値を知りたい場合は転職エージェントなどを活用し、第三者からの客観的なアドバイスをもらうのがおすすめです。
転職エージェントについては後ほど詳しく解説します。
熱意を伝える
転職希望先に応募する場合、採用担当が「中高年だがそれでも採用する価値がある」と思うようなスキルや経験、熱意などを伝えることが大切です。
さらに、志望動機や自己PRも重要なポイントです。
若い人より年齢が高い分厳しい目で見られることを頭に置き、履歴書や職務履歴書、面接に臨みましょう。
企業によっては年齢に厳しいところもありますが、それも企業の考え方だととらえ、自分に合う転職先を選びましょう。
年齢不問の求人を探したり、転職サービスも中高年に特化したものも増えているので、ぜひ利用しましょう。
資格や経験を洗い出してみる
自分がこれまでどういう経験を積みどんなキャリアがあるのか、どんな資格を取得しているか…など、洗い出してみましょう。
改めて洗い出すことで「あんな資格もあったな…」なんてこともあるかもしれません。
応募する前にしっかりと洗い出しておけば、キャリアをしっかりと整理できたり、面接できちんと伝えることも可能です。
待遇へのこだわりを捨てる
採用する側からすると、よほど優秀な人材でない限り「新しい環境や仕事に慣れてくれるだろうか…」という思いがある中で高い待遇を提示するのは難しいです。
それが中高年となればなおさらでしょう。
ですが、応募する側からすると、「前職では○万円だったから」とか「最低でも○万円は必要だから」などと年収にこだわるあまり条件交渉がうまくいかず、転職活動が長引くこともあります。
もちろん、家族がある方など収入面の条件は重要ですが、あまりこだわりが強すぎると応募先企業に悪いイメージを与えかねません。
大切なのは転職時の収入や待遇ではなく、その後の評価をきちんとしてくれるか？です。
転職時は多少収入が下がっても、その後パフォーマンスを発揮し、それに見合った評価や待遇をしてもらえるかどうか交渉するという手もありますね。
地位にこだわりすぎない
たとえば、前職での役職が役員だったから、転職後も部長以上でないと…などと考えていては転職がうまくいくはずもありません。
あまり自分の地位にこだわりすぎると、転職のチャンスを逃す可能性もあります。
自分に自信を持つことは重要ですが、あまりにこだわると逆効果になることも。
転職したらゼロからのスタートという気持ちで謙虚になることが重要ですね。
正社員以外の選択肢も
シニアが転職する場合、3割は正社員での採用ですが、その割合は若い世代と比べて落ちるのは当然です。
そういった厳しい状況で転職を成功させるには正社員以外の選択肢も考えておきましょう。
もし、正社員以外の働き方を視野に入れれば、転職を成功する確率は5割にもアップするそうですよ。
シニアが転職を成功させるには転職エージェントを活用すべき！
中高年が転職活動を効率よく進めるには転職エージェントを活用すべきです。
では、転職エージェントを利用すればどういうメリットがあるんでしょうか？
無料で利用できる
転職エージェントの最大の魅力は無料で利用できることです。
さまざまな転職サポートが受けられるにも関わらず一切費用が発生しません。
では、どうやって転職エージェントが利益を得ているのかと言うと、採用が決定すると企業から成功報酬をもらえるため、求職者は一切お金を支払う必要がないわけです。
コンサルタントの手厚いサポートが受けられる
また、転職エージェントは専任のコンサルタントによる手厚いサポートが受けられます。
転職エージェント側からすれば、転職が決まれば報酬が得られるためしっかりと転職が決まるまでサポートします。
転職サイトと比較すると、転職サイトは主に求人情報を提供するだけのサービスですが、転職エージェントはコンサルタントがきめ細やかなサポートをしてくれることが大きな違いとなっています。
では、コンサルタントが行うサポートにどのようなものがあるのかと言うと、
求人の紹介
非公開求人の紹介
履歴書や職務履歴書の作成、添削
面接指導
条件交渉の代行
転職後のサポート
などとなっています。
転職エージェントを利用するメリットに非公開求人の紹介というのがありますが、これは一般に紹介されていない求人を紹介してもらうことで転職に成功する確立がグンと高くなります。
転職エージェントは複数登録を
メリットの多い転職エージェント。
ただ、利用する際注意すべきことがあります。
まず、最終的に自分の意思で決めるということ。
アドバイザーがさまざまな提案をしてくれますが、最終的に自分の意思で決めることが大切です。
次に、転職活動をしているとどうしても空白期間ができますが、空白期間ができてしまうと時間がムダになるため注意が必要です。
空白期間ができないようにする方法は複数の転職エージェントに登録することです。
中高年が転職エージェントを利用する際、1つではなく複数登録しましょう。
その理由は次のとおりです。
まず、転職活動を行っていると結果待ちなどで空白期間ができることがあります。
複数登録しておけば、できるだけ空白期間を少なくでき時間のロスを最小限にできます。
また、中高年に求められることは管理能力がほとんどで管理職として人材を募集する企業が多いです。
そのため、複数の転職エージェントに登録しより多くの求人案件の中から求人を探す必要があるからです。
また、管理職として経験を積んだ中高年の場合、業種が変わっても即戦力として十分活躍できます。
そのため、ハイクラス転職を扱う転職エージェントに複数登録することで年収アップも見込めます。
まとめ
転職は何歳まで可能か？シニアが転職に成功するための注意点についても解説しました。
結論を言うと、何歳になっても転職することは可能です。
ただ、中高年ともなれば、さまざまな注意点を押さえた上で転職活動を行わないと、短期間で転職先を見つけることはできません。
また、転職エージェントをうまく活用すれば、効率よく転職先を見つけることが可能です。
その際、1つの転職エージェントでなく複数登録することが大切ですね。
中高年の方で転職を検討されている方はぜひここでご紹介したことを参考にしてみてください。