はじめに
未経験で介護の仕事へ転職したいシニアの方は意外と多いです。
特に、中高年でも子育てが落ちついた主婦の方は介護の仕事にチャレンジしてみたいと思う方が多いようですね。
ただ、介護職へ転職したいと思っている方の多くは未経験でも大丈夫なのか不安だと思います。
そのため、転職を検討していても未経験だからという理由で介護の仕事に就くことを諦めてしまうケースがあるかもしれません。
そこでここでは、シニアが介護職へ未経験でも転職できるのか解説してみたいと思います。
未経験でも介護の世界で働ける?
そもそも、中高年の方が未経験であっても介護職として働くことは可能なんでしょうか?
結論を言うと、未経験であっても介護の仕事に就くことは可能です。
ただ、介護職として働く場合、資格がないとできない業務があるのも事実です。
たとえば、医療行為に当たるものなどは当然不可能ですし、訪問介護の仕事をする場合も、介護福祉士などの資格がないとできません。
ただ、法律で決まっていること以外については資格がなく未経験であっても行うことが可能です。
もちろん、シニアであっても介護の仕事で経験がないまま働くことができます。
だれでも、はじめは未経験なのは当たり前です。
大切なのは介護の仕事に就くチャンスを得ることなんですね。
ある調査によれば、介護の仕事をしている人で介護や医療、福祉関連で働く人のうち未経験の方は4人に3人だと言われています。
つまり、ほとんどの方は別の業界から転職してきたということが分かります。
つまり、大切なのはいかに介護職の仕事に就けるか?ということなんですね。
チャンスさえつかめば、介護に関するさまざまな資格を取得し、バリバリ介護の世界で仕事をすることは可能です!
未経験から介護職へ転職した例
では、実際に介護の仕事が未経験で転職に成功した中高年の方の例を挙げてみたいと思います。
Aさん(営業の仕事から転職 40代)
Aさんは営業職として長年働いていましたが、新規営業が中心でハードな毎日を送っていました。
ただ、ストレスも多く仕事へのやりがいや魅力を感じることが少なくなっていたそうです。
そんな時、介護の仕事はさまざまなキャリアアップの道が開けていることを知り、社会貢献できる仕事でやりがいが見つけられるのでは?と思うようになり転職を決めます。
転職先はすぐに見つかり働き始めたところ、体力的にハードなのは事実ですが休日がきちんと取れたり、周りのスタッフとの人間関係も良好で転職してよかったと感じているそうです。
現在、休日には介護の資格を取得するべく勉強しており、将来的には介護福祉士の資格を取りたいと思っているそうですよ!
Bさん(製造業から転職 40代)
次にご紹介するのはBさんです。
Bさんは前職では工場でラインの管理などを行っていましたが、
勤務形態が3交代だったため肉体的にハードだったのと、これ以上キャリアアップも難しいと感じ転職を決めました。
未経験でも大丈夫か不安だったものの介護業界への転職を果たします。
転職した当初は派遣社員として勤務し、夜勤があったものの休日もしっかりと取ることができました。
そのため、肉体的にも前職よりハードだとは感じなかったそうです。
また、介護の仕事では利用者さんから感謝してもらったりと社会貢献できている実感があり非常に充実した生活を送っています。
現在は派遣社員から正社員となり収入アップも果たしました。
このように、派遣社員から正社員へ登用されるケースも多いようですね。
シニアが未経験でも介護業界へ転職を成功させる方法
シニアで未経験であっても介護業界への転職は可能であることが分かりました。
ただ、中には介護の仕事に対して後ろ向きなイメージを持っている人もいます。
その理由は転職時に転職先選びを間違っていることが多いからです。
介護の仕事が未経験な方の多くは介護の世界について知識がないまま転職活動を行っていることが多いです。
そのため、「未経験可」と求人票に書かれているとすぐに飛びついてしまうわけですね。
つまり、シニアが未経験で介護業界へ転職する場合はしっかりと転職先を選ばなければいけないということです。
転職先をしっかりと選ぶことができれば、未経験であっても介護の世界で満足しながら働くことは可能です。
では、具体的にどうすればいいのでしょうか?
介護職員初任者研修を取得する
未経験であっても、なにかしら資格があると転職しやすいです。
この資格は介護の仕事をする上で基礎知識が学べるもので、未経験であっても受講可能です。
講義と実技を合わせ130時間あり、老化や障害、認知症など介護の仕事をする上で基礎知識を学びます。
実技ではさまざまな介護技術を指導してもらえます。
約3ヶ月程度で修了でき費用も安いため、ぜひ取得しておくことをおすすめします。
派遣社員として転職する
シニアが未経験で介護業界へ転職する場合、Bさんのように派遣社員として転職し、その後正社員を目指すのもおすすめです。
未経験でいきなり正社員として採用されるのはハードルが高いですよね?
しかも、派遣社員ならアルバイトやパートとは違って正社員登用への道が早い紹介型派遣という働き方があります。
この働き方の場合だと、しばらくの間派遣社員として働き、本人と施設との合意があれば正社員登用…というものです。
ただ、必ずしも施設側が正社員登用を約束しているものではないですし、こちらから断ることも可能です。
アルバイト、パートとして働く
また、アルバイトやパートとして転職すれば、未経験であっても採用されやすいです。
多くの介護施設ではアルバイトやパートとして未経験で採用され、その後正社員となった方も多いです。
たとえば、アルバイトとして未経験で採用され働いた後、正社員として働かないか打診される方もいますし、採用時の面接でアルバイト期間が終わったら正社員として雇用する場合もあると前もって言われることもあります。
シニアで介護の仕事が未経験の方からすれば、いきなり正社員として働くのはハードルが高いでしょう。
そのため、アルバイトやパートとして転職活動を行うのも手だと考えます。
転職サイトや転職エージェントを利用する
シニアの方で介護関連の仕事が未経験であっても、雇用形態を選べば比較的簡単に採用されることがわかいました。
ただ、未経験の場合だと好条件の求人はそこまで多くないのが実状です。
そこで、転職サイトや転職エージェントの利用をおすすめします。
そもそも、転職サイトや転職エージェントは無料で転職のサポートが受けられるサービスで、登録すればコンサルタントがついてくれ条件に合った転職先を探してくれます。
もちろん、コンサルタントは転職についてさまざまな情報を持っているプロですので、なんでも相談に乗ってもらえます。
また、転職サイトや転職エージェントは一般に公開されていない非公開求人を持っているのも魅力です。
ネットやハローワークでは公開されていない求人案件を数多く持っており、そのほとんどは条件のいいものばかりです。
そのため、転職サイトや転職エージェントを利用することで、一般に公開されていない好条件の求人を紹介してもらうことが可能です。
上でご紹介したようなアルバイトやパート、派遣などの雇用形態の求人も多く取り扱っているため、シニアで未経験であっても転職サイトや転職エージェントを利用すれば、効率よく転職先を見つけることができるんですね。
シニアで介護業界未経験の方の自己PRの書き方
シニアで介護業界未経験であっても、転職サイトや転職エージェントを活用すれば、転職先を効率よく探すことができることが分かりました。
ただ、自己PRの書き方に気を配ることも重要です。
工夫することでよりスムーズに転職先を見つけることができるはずです。
では、どのようにに書けばいいのか、具体的にお教えします。
自分の強みをアピールする
介護業界は他の業界とは違い、人の気持ちを大切にする業界です。
そのため、自己PR欄に何を書けばいいのか分からないと何も書かずに出したり、抽象的な表現だと自分の強みをアピールできません。
たとえば、「人一倍やる気があります」などと書かれていても、採用担当にアピールすることはできません。
まず、自己PRを書く場合前もって自分の強みやなぜ介護業界へ転職したいのか、応募先の施設の魅力などを明確にし整理しておきましょう。
具体的に経験を交えながら書く
自己PRはより具体的に書くことが大切です。
なぜ、介護の仕事に就きたいと思ったのか、今までの経験を交えながらより具体的に記載しましょう。
未経験の方はこれまでの人生で感じたことや前職で感じたことを具体的なエピソードを交えながら書くことで自己PRの内容も深くなるため、自分の強みをよりアピールできます。
自分の思いを伝える
また、志望動機を書く時はなぜその施設を転職先として選んだのか、魅力はなんなのか?と明確に書きましょう。
もちろん、志望動機と施設の特徴が合わないとおかしいので、しっかりと下調べをしておきます。
さらに、転職先の施設でチャレンジしたいこと、目標などを書いておくことも大切です。
前職の退職理由を書く場合はネガティブな表現はやめましょう。
ぐちや悪口などもってのほかです。
まとめ
シニアが未経験でも介護の仕事へ転職できるのかどうか、実際に成功した方の例や、シニアが未経験でも介護業界へ転職を成功させる方法などを詳しく解説しました。
シニアが全く経験がないまま介護業界へ転職するのはハードルが高いと思います。
ただ、いきなり正社員ではなくアルバイトやパート、紹介型派遣などの雇用形態で転職すれば、ある程度働いた後正社員への登用も可能かもしれません。
「もう年だし経験もないから…」などとあきらめてしまわず、ぜひ介護業界への転職にチャレンジしてみてください!