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保育 転職のノウハウ

ベテラン保育士が転職するとき、気を付けたいこととは?

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はじめに
秋から冬にかけては、次年度のことを考える時期。もしからしたら園側から進退についての調査があるかもしれません。
転職を考えている保育士は、年々増え、その理由も様々です。
人間関係の悩み、保育観の違い、体力的な問題、通勤がしにくい、仕事が多すぎる、責任が重い、保護者との関係がうまくいかない、など多種多様にあることでしょう。
今の園を退職後も保育の仕事に就きたいと思っているひともいるかもしれません。
そんなとき、どのようなことに気を付けるのか、また、心がけておきたいこととはどんなことでしょうか。

できれば長く働きたいのに! けれど保育士は大変…

保育士の仕事は、仕事の範囲が広く、子どもとの日常保育は仕事の一部分にすぎません。事務仕事が多くを占め、その他に行事やイベントの準備、保護者の対応、保育士研修や勉強会の参加と報告、園外の関係各所との連絡などがあります。
その他にも主任や副主任などの役職が付けば、職員のシフト管理や、悩みの相談、新人保育士の指導、実習生の評価、園長とのやり取り、経営面の心配など、数限りがありません。

保育料無償化が進む、ますます保育士のニーズは高まりつつありますが、そういった業務の多さや責任の重さに潜在保育士が増え問題にもなっています。

保育士の仕事のすばらしさは、子どもを保護者とともに育てるすばらしさにあるはず。そのことを忘れずにいたいですね。

ストレスの多い仕事だからこそ、しっかりと休みを取ること、サービス残業をせず時間になったらすぐに退勤できること、事務仕事などはICT管理化していくことも必要とされています。

園を改革していくのは難しいので、自分に合った環境で、自分の保育を大切にして働きたいものです。

少しでも早めに転職先を探す

転職を考え始めたときに、働きながらできることとして最初に考えられるのは、自分の勤務する以外の保育園に求職があるかどうかを調べることです。調べる時期によっては、まだ求人募集の情報がない場合もありますが、秋ごろから少しずつ情報が出てくることが多くあります。

園の情報を観察しよう

正社員だけではなく、派遣やパート、期間職員など、様々な勤務形態での募集があり自分の希望と違うかもしれませんが、そういった求人票や求人サイトでは、園の情報をよく観察することができます。
例えば、園児数・職員数・保育士の数などの基本的なことから、保育理念や行事、保育設備や保育中の写真など、見るだけでも経験のある保育士であれば雰囲気を感じ取ることができるはずです。

登録だけでも大丈夫

転職を確実に決めている場合でなくても、地域のハローワークやインターネットで閲覧できる保育士向け転職エージェントサイトなどに登録することもやっておきましょう。
登録をしても転職を取りやめることも可能です。
転職に際して自分の希望や条件を書き入れ、登録することになるので、自分に合った園を紹介してくれます。

このように早い段階から様々な情報を知っておくことが、自分の希望に合う納得の園へ転職できる第一歩となることでしょう。
保育士の仕事は忙しい毎日で、帰宅してからもこまごまとした仕事があるかもしれませんが、少しずつ情報集め、知っておくだけでも様々な考えや方法が浮かび、参考になることでしょう。

どんな職場でどのような形態で働きたいのか、明確化しておく

転職を考えたときは、漠然としているかもしれませんが、次はどういった職場で働きたいのかを明確化しておくことが大切です。

保育士資格を活かせる仕事とは?

保育士の資格を活かす職場は保育園だけではありません。放課後児童クラブ、幼保一体型の園、企業主導型保育園、放課後児童ディサービス、院内保育園など様々な職場があります。
また、働き方も正社員、派遣、パートなど様々です。

働き方について、希望を明確にしよう

自分が希望する条件もはっきりさせておきましょう。お休みが欲しい曜日、働ける時間帯、自分の子どもの学校行事やイベントではお休みが欲しい、1年ごとに契約の更新をしたい(今後も働いていくかその都度考えたい)など、整理しておきましょう。

園を見学ができるなら積極的に行ってみよう

転職の紹介先によっては、就職前に園内を見学させてもらうことができる場所や、就職してからも合わないと思った場合に相談にのってくれるなどアフターフォローが充実しているエージェントもあります。転職エージェントのサービスも調べておくことで、以後も安心ですね。

現在の園へ伝える退職理由を考えておく

転職の気持ちがはっきりし、転職先の目途がついてきたら、今就職している園への退職理由を考えましょう。

転職理由の本当の気持ちが伝わるのか

人間関係の悩みや、給料・待遇についての悩みは、正直に話すことに勇気がいるはずですね。もしかしたら改善を図るから、退職を考え直してほしいと引き止められることがあるかもしれません。
そういった場合は、だらだらと時間だけが過ぎて気づいたら年度末!ということにならないために、具体的な方法と答えをもらう期日をはっきりさせておきましょう。答えをもらって自分が納得できるようであれば、退職を考え直してもいいでしょう。

例えば受入れてもらいやすい退職理由って?

人間関係や待遇についての悩みを退職理由にする場合、あまり納得してもらえないことが多くあります。嘘をつく必要はありませんが、例えばこのような理由はいかがでしょうか。

・体力的に厳しくなってきた
・家庭との両立が難しいので、少し保育の仕事を休みたい
・他の業種でやってみたい仕事がある

など、園側に理由があると思われないこちらの都合であれば、仕方がないと諦めてもらえるでしょう。ですが、その際は園側に迷惑がかからないように少しでも早めに退職の意思を伝えるようにしましょう。

例えば保育士養成学校や大学などへ求人募集を出すのは早ければ9月末、遅くても12月頃がおおよその通例です。転職を考える場合、おそらく前年度から少しずつ考えているのではないでしょうか。気持ちが固まっているのであれば、思い切って夏から秋にかけて園側に話しておくといいですね。転職の意思を伝えた後は、噂になったり、冷たくされたり待遇が辛くなることもあるかもしれません。けれどそれも今年度いっぱいのこと。
精一杯の笑顔でしっかり子どもと向き合い、保育の仕事にのぞみたいものです。

転職先の年下の職員と上手くやる秘訣

新しい園へ転職したとき、自分が経験年数を重ねたベテランであればあるほど、周囲の保育士が年下ばかりだと感じることもあるかもしれません。若い保育士の保育を見て、つい一言言いたくなることや、自分の方がうまくやれると、前に出てしまいたくなることもあるのでは?そんなときに気を付けることとは、どんなことでしょうか。

経験年数があっても新しい園では新人の気持ちで

経験年数がある場合、若い保育士の保育を見ていると危なっかしくて、ついつい手や口を出してしまいたくなることがあるかもしれません。
それでも、転職した場合、その保育園では新人保育士なのです。
気になることがあっても黙って見守りましょう。
上手くできていないことは、その保育士が十分に感じているはずですね。
また、予測のつくことであっても、もしかしたらその園の通例があるかもしれません。雑用や事務仕事ひとつも全て聞いてから動くように心がけたいですね。
出しゃばることなく、年下の保育士を立てて仕事に臨むことが円滑な人間関係を早く作ることへつながります。そうしているうちに、もしかしたら年下の保育士から相談やグチがこぼれることがあるかもしれません。その時こそ、チャンス。「自分にもそんなときがあったよ」とまずは心に寄り添い、「けれど〇〇先生は絵本のチョイスにとてもセンスがあっていいね!」など、時には励まし認めてあげましょう。
きっと距離が縮まるはずです。

明るくふるまう

保育士だって人間です。若い保育士も気分が乗らない日もあることでしょう。機嫌悪く言葉少なに指示を受けても、笑顔で乗り切りましょう。
保育経験のある保育士なら、子どもとの信頼関係を築くのはお手の物のはず。まずは子どもとしっかりとした関係を作り、そこから保育士たちとも誠意をもって関わることで信頼関係ができていくはずです。
どんなときも笑顔で、気持ちよく仕事をすることが大切な一歩です。

ゆくゆくは控えめながらも頼りになる存在を目指そう

少しずつ慣れてきたら、前に出ることなくさりげないフォローができるといいですね。保育教材の準備や、泣いていることも、走り回る子どもや支度の遅い子どものフォローができると、一緒に保育士も気持ちよくスムーズに保育ができるはず。
そういったことは後から気づくものなので、すぐには理解してもらえないでしょう。ですが、少しずつ「頼りになる存在」だと理解してもらえることで、今後は自分が働きやすく、楽しく仕事をしていくことへつながります。

まとめ

地域によっては、保育園組合のようなものがあり、園長同志のつながりが強く同じ町では転職が難しいこともあります。
そういった場合は、派遣やパートで一旦働き、正社員を目指す方法もあります。
保育の仕事は経験が活きる仕事。自分が培ってきた大切な保育歴を、目の前の子どもたちの前で活かせるように、またこれから経験を積んでいく若手保育士の育成のためにも、ぜひ保育士の仕事を続けていきましょう。
疲れた時はゆっくり休んで、保育士という仕事の素晴らしさを思い出してみませんか。
社会の助けとなり、保護者の心に寄り添い、子どもの育ちの土台である社会性と自立心を育てる貴重な仕事は、保育士にしかできません。
誇りと自信をもって保育の仕事にのぞみましょう。

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